⚖️ 法務ナビ

調停とは?裁判所での話し合い手続きをわかりやすく解説

法太郎 公開:2026年4月30日
⚠️

本記事は一般的な情報提供を目的としており、弁護士・司法書士等の専門家による個別相談の代替となるものではありません。具体的な法律問題については専門家にご相談ください。

広告

弁護士電話代行サービス My Team108

調停とは

調停とは、裁判所において「調停委員」が当事者の間に立ち、双方の話し合いを仲介することで紛争解決を図る手続きです。裁判(訴訟)とは異なり、「判決」という形で勝敗が決まるのではなく、当事者双方が合意することで解決します。話し合いの場を裁判所が提供し、専門的な知識を持つ調停委員がサポートするため、一般の方でも利用しやすい制度です。

調停委員は、原則として法律や社会経験に知見のある男女2名1組で構成されます。弁護士資格を持つ者のほか、医師・公認会計士・不動産鑑定士など各分野の専門家が任命されています。

調停と裁判の違い

調停と裁判(訴訟)の主な違いを整理すると以下のとおりです。

比較項目調停裁判(訴訟)
解決方法合意(強制力なし)判決(強制力あり)
手続きの公開非公開原則公開
費用低い(数千円〜)高い(請求額の1%前後など)
期間数か月〜1年程度1〜数年
弁護士不要(任意)強く推奨
結果の強制力合意しなければ不成立判決には拘束力あり

調停の最大のポイントは「合意がなければ成立しない」点です。どちらかが頑として合意しない場合、調停は不成立(不調)となります。一方で、裁判は当事者の合意がなくても判決が下ります。

家事調停と民事調停の違い

調停は大きく「家事調停」と「民事調停」に分類されます。

家事調停(家庭裁判所)

家族・親族間のトラブルに関する調停です。家庭裁判所に申立てを行います。

  • 離婚調停:離婚の合意・親権・養育費・財産分与・慰謝料など
  • 遺産分割調停:相続人間での遺産の分け方
  • 婚姻費用分担調停:別居中の生活費の分担
  • 子の監護に関する調停:面会交流・親権変更など

日本では、離婚を裁判で争う前に必ず調停を経なければならないというルール(調停前置主義)があります。調停を経ずにいきなり離婚訴訟を起こすことは原則できません。

民事調停(簡易裁判所)

一般的な民事上のトラブルについての調停です。簡易裁判所に申立てを行います。

  • 金銭請求調停:貸金・売買代金・損害賠償などのお金に関するトラブル
  • 交通事故調停:事故の損害賠償についての話し合い
  • 近隣トラブル調停:境界線・日照権・騒音・振動などの近隣問題

調停の申立て方法と費用

申立て先

  • 家事調停 → 相手方の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 民事調停 → 相手方の住所地または争いの目的物の所在地を管轄する簡易裁判所

申立て書類

  • 調停申立書(裁判所に書式あり・裁判所ウェブサイトからもダウンロード可)
  • 相手方の住所・氏名がわかる書類
  • 事案に応じた添付書類(離婚調停なら戸籍謄本、遺産分割調停なら相続関係がわかる資料など)

書類の書き方は裁判所の窓口で案内してもらえるほか、弁護士・司法書士に依頼することもできます。

費用の目安

調停の種類申立費用(印紙代)の目安
離婚調停1,200円(印紙)+切手代(約1,000円前後)
遺産分割調停1,200円〜(遺産額による)
婚姻費用分担調停1,200円程度
民事調停(金銭請求)請求額に応じた印紙代(例:100万円の請求なら2,000円程度)

調停は裁判と比べて費用が大幅に安く抑えられるのが特徴です。弁護士に依頼する場合は別途弁護士費用(着手金10〜30万円程度+成功報酬)がかかります。

調停の流れ

ステップ1:申立書の提出

申立書と必要書類を裁判所の窓口に持参するか郵送します。

ステップ2:期日の指定

裁判所から双方に期日の呼び出し状が届きます。通常、申立てから1〜2か月後に第1回期日が設定されます。

ステップ3:調停期日での話し合い

調停は非公開の部屋で行われます。申立人・相手方は交互に呼ばれ、調停委員と話し合いを行います(当事者が同席しない「分離方式」が一般的)。調停委員は双方の意見を聞きながら、合意に向けた提案や助言を行います。調停期日はおおむね月1回のペースで、1回あたり1〜2時間程度です。

ステップ4:調停成立 or 不成立

双方が合意に達すると「調停調書」が作成されます。調停調書は確定判決と同一の効力を持ち、相手が約束を守らない場合は強制執行が可能です。

合意に至らなかった場合は「調停不成立」となります。

調停が不成立だった場合の次のステップ

調停が不成立になっても、紛争が終わるわけではありません。次の手続きに移行します。

調停の種類不成立後の手続き
離婚調停離婚審判(または離婚訴訟)
遺産分割調停遺産分割審判(家庭裁判所が分割方法を決定)
婚姻費用調停審判
民事調停通常訴訟(地方裁判所または簡易裁判所)

「審判」とは、家庭裁判所が職権で決定を下す手続きです。当事者の合意は不要で、裁判官が証拠・事情を考慮して判断します。遺産分割の場合、調停が不成立になると自動的に審判に移行します(審判移行の申立て不要)。

実務的なアドバイス

調停に出席しない相手への対処:相手が呼び出しに応じない・出席しない場合、調停は不成立となります。その場合は審判や訴訟への移行を検討します。

弁護士なしでも参加できますか?:調停は本人申立て・本人出席が可能です。ただし、離婚調停で財産分与・慰謝料が高額になる場合や、遺産分割で争いが大きい場合は、弁護士に同行・依頼することを強くお勧めします。

調停での発言は記録されますか?:調停での発言は訴訟で証拠として使われないのが原則です(民事調停法21条の精神)。率直に話しやすい環境が整っています。

調停の途中で弁護士をつけることはできますか?:はい。途中から弁護士に依頼することも可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 調停の申立ては自分でできますか? はい。弁護士がいなくても自分で申立て・出席できます。裁判所の窓口でも書き方のサポートを受けられます。ただし、法的に不利な条件で合意してしまうリスクもあるため、金額が大きい場合や複雑な事案では専門家への相談をお勧めします。

Q2. 調停は何回くらいで終わりますか? 事案の複雑さにもよりますが、平均的には3〜8回の期日(3か月〜1年程度)で終結するケースが多いです。合意形成が難しいケースでは1年以上かかることもあります。

Q3. 調停の内容は外部に漏れますか? 調停は非公開で行われ、調停委員にも守秘義務があります。裁判のように傍聴される心配はありません。

Q4. 相手が調停の合意内容を守らない場合はどうすればよいですか? 調停調書は確定判決と同一の効力を持つため、相手が養育費の支払いを怠るなど合意内容を守らない場合、強制執行(給与・預金の差押えなど)の申立てが可能です。

まとめ

調停は、裁判に比べて費用が安く・手続きが簡単で・話し合いによる柔軟な解決が可能な制度です。離婚・遺産分割・金銭トラブルなど、当事者間では解決できないがどこかに話し合いの余地がある場合に、まず検討すべき手続きといえます。

調停が不成立になっても、審判・訴訟という次の手段がありますので、まずは気軽に裁判所の窓口に相談してみることをお勧めします。複雑な事案や感情的対立が激しい場合は、弁護士に同席・依頼することで、より有利な条件で合意できる可能性が高まります。

出典: URL

※ 以下はアフィリエイト広告(PR)を含みます

広告(PR)

養育費保証PLUS|養育費保証サービスの審査申し込み

法太郎

法務ナビ運営者・個人事業主のITエンジニア

法務省・法務局・裁判所ウェブサイト・国税庁・e-Gov法令検索などの一次資料を起点に、生活で発生する法務手続きと費用を整理してまとめています。 記事はAIで初稿を生成したのち、別のAIによるファクトチェックと運営者の確認を経て公開しています。 プロフィール詳細 → 編集ポリシー →

※ 弁護士・司法書士・行政書士の資格は保有していません。重要な法的判断は専門家にご相談ください。

📚 関連記事