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遺言書の種類と書き方|自筆証書・公正証書遺言を比較

法太郎 公開:2026年4月19日
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、弁護士・司法書士等の専門家による個別相談の代替となるものではありません。具体的な法律問題については専門家にご相談ください。

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遺言書はなぜ必要なのか

「遺言書なんて縁起が悪い」と敬遠する方も多いですが、遺言書は残された家族への最後の贈り物ともいえます。遺言書がない場合、相続人全員による遺産分割協議が必要となり、協議が長引いたり、家族間の関係が悪化したりするケースも少なくありません。遺産の内容や家族構成が複雑なほど、トラブルが起きやすくなります。

遺言書があれば、被相続人の意思を明確に示せるため、相続人間の争いを未然に防ぐことができます。また、法定相続人以外の人(内縁の配偶者・お世話になった友人・寄付したい団体など)へ財産を残したい場合も、遺言書が必要です。

遺言書の3つの種類

遺言書には民法上いくつかの種類がありますが、実務で主に使われるのは次の3種類です。

種類概要費用
自筆証書遺言全文を自書・押印ほぼ無料(法務局保管は3,900円)
公正証書遺言公証役場で公証人が作成数万〜十数万円
秘密証書遺言内容を秘密にしたまま公証役場に提出11,000円+切手代

秘密証書遺言は実務ではほとんど使われていないため、本記事では自筆証書遺言と公正証書遺言を中心に解説します。

自筆証書遺言

有効な自筆証書遺言の4要件

自筆証書遺言は以下の4つの要件をすべて満たさなければ無効となります。

  1. 全文を自書すること:ワープロやパソコンで作成した本文は無効です。ただし、財産目録のみパソコン作成が認められており、その場合は各ページに署名・押印が必要です。
  2. 日付を記載すること:「令和〇年〇月〇日」と具体的な日付を書きます。「吉日」などの曖昧な記載は無効となります。
  3. 氏名を自署すること:フルネームを自筆で書きます。
  4. 押印すること:実印でなく認印でも有効ですが、実印の使用が望ましいです。

自筆証書遺言の書き方の注意点

  • 訂正方法:書き間違えた場合は、訂正箇所に二重線を引き、そのそばに正しい内容を記載し、訂正印を押します。修正液(ホワイト)の使用は避けましょう。
  • 複数枚にわたる場合:ページをまたぐ場合は割印を押しておくと改ざんリスクを減らせます。
  • 鉛筆は避ける:消去・改ざんを防ぐため、ボールペンや万年筆を使用してください。
  • 遺言の内容を具体的に:「財産はすべて長男に」という記載でも有効ですが、「〇〇銀行〇〇支店の預金口座(口座番号〇〇〇〇)は長男・山田太郎(昭和〇〇年〇月〇日生)に相続させる」のように具体的に書くと、後の手続きがスムーズになります。

自筆証書遺言のメリット・デメリット

メリット

  • 費用がほとんどかからない
  • 一人で自由に作成・変更・破棄できる
  • 内容を秘密にできる

**デメリット

  • 形式不備(日付なし・代筆など)で無効になるリスクがある
  • 自宅保管の場合、紛失・隠蔽・改ざんのおそれがある
  • 家庭裁判所での「検認」手続きが原則必要(法務局保管制度を利用すれば不要)

公正証書遺言

公正証書遺言は、公証役場の公証人が遺言者の意思を確認しながら作成する遺言書です。原本は公証役場に保管されるため、最も信頼性が高い方法といえます。

作成の手順

  1. 遺言内容の整理(財産・相続人・割合などをメモしておく)
  2. 公証役場に事前相談・予約(郵送・電話可)
  3. 証人2名を用意(相続人・受遺者・その配偶者・直系血族などは証人になれない)
  4. 公証役場に出向き、公証人の面前で遺言内容を述べる
  5. 公証人が遺言書を作成し、遺言者・証人が署名・押印

なお、体の不自由な方や入院中の方のために、公証人が自宅や病院へ出張してくれる「出張公証」制度もあります。その場合は手数料が1.5倍になります。

費用の目安

公正証書遺言の手数料は相続財産の価額に応じて決まります(公証人手数料令に基づく)。

財産の価額手数料
100万円以下5,000円
200万円以下7,000円
500万円以下11,000円
1,000万円以下17,000円
3,000万円以下23,000円
5,000万円以下29,000円
1億円以下43,000円

財産が複数ある場合は、それぞれの価額で手数料を計算して合計します。さらに、正本・謄本の交付費用(1枚250円)や送達費用なども加算されます。弁護士・司法書士に作成補助を依頼する場合は別途報酬がかかります。

公正証書遺言のメリット・デメリット

メリット

  • 公証人が関与するため形式不備で無効になるリスクがほぼない
  • 原本が公証役場に保管されるため、紛失・改ざんの心配がない
  • 家庭裁判所の検認が不要
  • 認知症の初期段階でも、判断能力があると認められれば作成できる

デメリット

  • 費用がかかる
  • 証人2名が必要(信頼できる人を確保する必要がある)
  • 公証役場に出向く手間がある

法務局の自筆証書遺言保管制度

2020年7月から始まった「自筆証書遺言書保管制度」を利用すると、法務局(遺言書保管所)に自筆証書遺言を預けることができます。

主なメリット

  • 手数料が3,900円と安価
  • 保管後は紛失・隠蔽・改ざんのリスクがなくなる
  • 相続発生後の家庭裁判所での「検認」が不要になる
  • 相続人・受遺者に遺言書の存在を通知する「関係遺言書保管通知」制度が利用できる

ただし、法務局は遺言内容の法的有効性については確認しません。形式(自書・日付・氏名・押印)のチェックのみです。

どちらを選ぶべきか

状況おすすめの遺言書の種類
財産が多い・相続関係が複雑公正証書遺言
費用をできるだけ抑えたい自筆証書遺言+法務局保管
急いで作りたい・とにかく書き残したい自筆証書遺言
認知症の診断を受けた直後公正証書遺言(医師の診断書も用意)

遺産の総額が数千万円を超える場合や、相続人が複数いてトラブルが予想される場合は、費用をかけても公正証書遺言を選ぶことをお勧めします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 遺言書に書けない内容はありますか? 法的効力が認められる遺言事項は、相続分の指定・遺産分割方法の指定・遺贈・認知・後見人の指定などに限られます。「仲良く暮らしてほしい」といった気持ちを書くことは自由ですが、法的拘束力はありません。

Q2. 遺言書は何度でも書き直せますか? はい。遺言書は何度でも書き直すことができます。同じ内容の遺言書が複数ある場合は、日付が新しいものが優先されます。古い遺言書を破棄することも有効です。

Q3. 遺言書があっても遺留分は侵害できないのですか? はい。遺言書があっても、配偶者・子・直系尊属(親など)には「遺留分」が保障されています。遺留分は法定相続分の原則1/2です。遺留分を侵害する内容の遺言でも遺言書自体は有効ですが、侵害された相続人から「遺留分侵害額請求」をされる可能性があります。

Q4. 遺言書の存在を確認するにはどうすればよいですか? 公正証書遺言は「遺言書検索システム」で全国の公証役場のデータを照会できます。法務局保管制度を利用した自筆証書遺言は「遺言書保管事実証明書」の交付請求で確認できます。自宅保管の自筆証書遺言は、本人しか把握していないことが多く、相続発生後に遺族が見つけられないケースもあります。

まとめ

遺言書は「万が一のとき」のために今から備えておくべき重要な書類です。自筆証書遺言は手軽に作成できますが形式不備による無効リスクがあるため、法務局保管制度の活用をお勧めします。財産が多い場合や家族関係が複雑な場合は、公証人が関与する公正証書遺言が安心です。

いずれの遺言書も、内容が明確で法的要件を満たしていることが大前提です。作成前に弁護士や司法書士に相談することで、より確実な遺言書を残すことができます。 出典: 公式サイトはこちら

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法太郎

法務ナビ運営者・個人事業主のITエンジニア

法務省・法務局・裁判所ウェブサイト・国税庁・e-Gov法令検索などの一次資料を起点に、生活で発生する法務手続きと費用を整理してまとめています。 記事はAIで初稿を生成したのち、別のAIによるファクトチェックと運営者の確認を経て公開しています。 プロフィール詳細 → 編集ポリシー →

※ 弁護士・司法書士・行政書士の資格は保有していません。重要な法的判断は専門家にご相談ください。

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